【実例】仕事がうまくいかないときほど○○をやれ!

COLUMN /

No.82_top_パターン3
自分に余裕がないことでイライラ、不機嫌、話もしない

 「――を始めたんですよ。そうしたら、仕事も上手く回り出したんだよね。」

 と、話してくれたのは美容業界で数店舗を経営する社長S氏。ある外資系企業トップへのコンサルの終了後、ご一緒したカフェでの会話です。

 独立してからは、とにかく仕事漬けだったというSさん。パリやNYなどでの仕事も入るようになり、時間も体力もギリギリ限界までやっていたといいます。仕事をすればするほど、クライアント様をはじめ外部から高い評価を得て、仕事も広がりを見せていました。

 その一方で、自社のスタッフとの人間関係はコミュニケーションが良くないためか悪化の一途、プライベートはというと結婚生活は破綻しつつある状況になってしまいました。

 とにかく自分に余裕がない。それゆえ、いつもイライラ、人にイライラ、表情も不機嫌、あまり話しもしないーーートップとしては、問題ばかりだったと、今となっては思うのですが、このときは「仕事第一で、何が悪い!」と強気そのものの姿勢を崩さなかったようです。

 経営者であれば、忙しいことは良いことであるし、余裕がないほど働くのは当たり前。とはいえ、実際にこんな状況になると、周りの反応はシビアで、給与面で問題がないはずのスタッフもどんどん辞めていくようになりました。さすがにここで、本人も「これはマズイ!」と思い始めたといいます。

 

厳しい状況のときに敢えて始めたこととは?

 そんな状況で、始めたというのが、何かといえばーー「趣味」

 趣味に時間を費やすことにした、というのです。私は100%納得していたわけでなく、「本当かなぁ?」と疑心暗鬼な思いを抱きつつ、聞いていました。

 このS氏の趣味はというと、空いた時間にちょっとできるようなことではなく、オート系の専用の場所へ行き、相応の資金と時間の準備が必要なもの。そうそう簡単にできる趣味ではありません。独立してからは仕事が中心になっていたので、その趣味の時間を取ることはほぼできない状態でした。

 敢えて、ここで休みの日は、この趣味に費やす時間を必ず取る。本当に忙しいのだけど、この趣味の時間は絶対、とるように自分に義務づけました。趣味なわけですから、やっていてもちろん楽しい! その結果、趣味に充てる時間は増えていくばかりです。

 その結果、どうなったかというと・・・・・・

 結論は、趣味の時間を増やすことで、仕事もうまくいくようになったというのです。「やりたいことをやると、仕事もうまく回っていく」と言い切っています。さらにS氏の言葉を借りるならば、「仕事も加速していく」のだそうです。

 「仕事がうまくいかない・・・・・・」というとき、滅入った気分で仕事だけに没頭するのはNGかもしれません。好きなこと、やりたいことをやる、その時間と取れる潔さがあるかないかが、勝敗の分かれ目といえるのでしょうか。
 
 「仕事がうまくいかないときこそ、好きなことをやれ」。
それが経験者からの言葉でした。

 

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この記事の執筆者

yamakawa midori
山川碧子(やまかわ みどり)

株式会社プライムイメージ代表/AICI国際イメージコンサルタント。2006年からビジネスパーソンの印象管理・印象マネジメント®を中心にサポートしています。著書『4分5秒で話は決まる~ビジネス成功のための印象戦略』。お仕事のご依頼はこちらからお願いします。