【実例】やりすぎて残念な人になった経営者の話

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高評価だったはずが、数カ月後には……

 先日、女性経営者とオンラインでの打ち合わせのとき、ある人の話題になりました。

 そのとき出たのが、「最近、やりすぎじゃありませんか?」という言葉。

 誠実に仕事に向き合う、とても親切な人で、人間的にはとても好きだけれど、最近、随分、変わってしまった気がするというのです。それは中身ではなくて、その人の外見の変化が「ちょっとどうかと思う」、ということでした。

 気のいい親切な普通のオジサンだったはずが、ある時期から服装や見た目を意識するようになり、どんどんあか抜けていったと言います。

 「なんか、変わりましたねーー」「さわやかですね!」「すごくおしゃれになりましたね」と、会うたびにその人にも言っていたくらい、目に見える良い変化があったようです。

 自分では、直接、こうした言葉をかけられることは、「パーソナルブランディング」の確立として、一番、実感できることです。素直にうれしく、それがモチベーションへと繋がっていったに違いありません。

 それが数カ月、続いていたのですが……。

 ここ最近、女性経営者から出てくるのは、「ちょっとやりすぎ……」という言葉。「やりすぎて、残念な人になってしまっている」というのが、素直な感想のようです。

 

自分の最適ラインはどこまでいっていい?

 「カッコ良くなった」「あか抜けた」「都会的になった」という、うれしいホメ言葉を何度も言われながら、数カ月後には、やりすぎの残念な人となってしまうーー。

 この180度違った評価になった原因は何でしょうかーー?

 それは、自分の“最適なライン”が、自分自身でわかっていないことです。

 この“最適なライン”というのは、オン・オフに関わらず違和感がない服装と外見、それで自分も満足していて周りからも高評価というのが理想です。

 この人の場合、自分の変化がホメ言葉となって返ってくるので、やりがいもあるし、ほめられると素直にうれしいので、次へのやる気へと繋がっていったに違いありません。

 それが良い方向にいけば良いのですが、最初は好循環で回っていたはずが、この人の場合は、どうやら、派手なほうへ、派手なほうへ、と進んでいってしまったようです。

 「自分のキャラクターに合うか?」という客観的な視点とその判断をせず、変わったことがわかりやすい服装や髪型にいってしまった。結局、派手なほう、目立つほうへと進んでしまった結果が、先程の女性経営者の言葉です。

 「やりすぎでしょう……」

 相当に労力もお金もかけてがんばったのに、最後に言われるのがこの評価というのは、あまりにももったいないーー。「ちょっと、ちょっと」「それはいきすぎ」と、少し辛辣ながらも、ちゃんとNG出しをしてくれる人をもつことが大事です。

 くれぐれも、リアルではもちろん、オンラインでもやりすぎには要注意!です。

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