テンポが良いときに知らず知らずに使っている!?
現在の仕事をスタートした10年以上前から、ずっとやっているのが動画チェック。これまでいろいろな方の挨拶やスピーチ、イベントやテレビ出演の画像をチェックをしてきました。
最近、コロナ禍によって増えたオンラインセミナーも加わり、チェックをしていて、
「OKと言っていいのか?」、それとも「いけないと言い切ってよいのか?」と、今でもケース・バイ・ケースで対応していることがあります。
それが、このひらがな一文字、「で」。
具体的に言うと、「で」でつなげて、「〇〇となります」「〇〇ですか?」「〇〇となり、〇〇~」といったように、つなぎ言葉として使っている「で~」。
いきなり、「で」でつなげている、と言っても実感がわかないかもしれませんが、自分自身で言っているつもりがなくても、知らず知らずのうちに使っているのです。
「で」の後に、「?」がついた問いかけ、というとわかりやすいでしょうか?
自分ので言ったことをまとめて、「次は?」とつなげるとき。
相手の話を受けて、その後の展開を、「それで?」と問いかけるとき。
「で?」で、話しをつなげていませんか?
こう言っても、自分が言っているという自覚のある人は多くはありません。自分はもちろん言っていないし、文字上で見ると、「で?」と聞くと、これを人前で言うのは好ましくない、と感じるかもしれません。ですが、言っている自覚がないだけで、使っている人は相当数いることは事実です。実際にチェックしている多いのですから。
自覚さえあれば言わない、少なくもできる
この「で?」ですが、公式的な場では、やはりNGとしています。
「それで?」を口語的に使っているパターンが多いことから、「それで?」と略さずに言いましょう、と注意をしていました。要注意ポイントであり、絶対に言ってはいけません、に近い修正ポイントと考えていました。
ですが、これまでチェックしてきたものはもちろんですが、さらに最近の動画を見ていると、多くの人があまりにも自然なかたちで使っています。これが年代や性別、若手から社長まで、幅広い層の人が、この「で」を言っているのです。
「で?」と聞いて相手の言葉や答えをを促しているパターン、「で~」でこれまでの答えをまとめるパターンなど、使い方はそれぞれ違っています。
こう言っている私自身も、ある対面コンサルティングときに、自分自身で気を付けていると、クライアントを前に、「で~」で話しをつなげている場面がありました。また、セミナーのときも、説明時に自覚なく使っていることに戸惑いを覚えました。
気付いていないから、自覚をもつと、意識的に言わなくなる、少なくできるのは確かです。ですが、自分自身で話していて、話しが乗ってきて、テンポが良くなってくると、意識せずに言ってしまっていたのが、この「で」でした。
これを「それで、〇〇ですね」、「それでですね~」というのが、オフィシャルな場で使う言い方としても、「で?」「で~」でつなげるテンポの良さは、言い換えることで薄れてしまうように個人的には感じます。
繰り返しになりますが、公式的には言わないように、という注意になります。ですが、少なからず、「で」を言うことのメリットもあります。
それに気づいてからは、「絶対に言ってはいけません!」とはせず、自分自身で「それで」ではなく、「で」と言っているのはわかっていますか? その自覚を持ちましょう、という言い方にしています。
あなたは言っていませんかーー?このひらがな一文字「で」を。