自社・自分ごととしての「不易流行」とは?

COLUMN /

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改めて読んで気付く時代の流れとは?

 今の事業をスタートした10年以上前から、某大手企業の会員誌にコラムを書かせていただいていました。当時はきな実績もないにも関わらず、連載の機会をいただき、当初は20回程度で終了だと思っていた月1回のコラム連載。気が付いてみると、今では150回以上となりました。

 150本の原稿を一気に書くのは相当に大変なことです。ですが、今回はいつの間にか「こんなにたまっていた」という驚きであり、同時にうれしくもあり。ルーティンとして、コンスタントに続けていくと、ある程度の時間が過ぎればカタチとなる、を実感できました。

 現在、これらをベースに別メディアとしての展開を考え、少しずつ動いている状況。そんなこともあり、第1回からの原稿を見直し、内容チェックをする必要が出てきました。

 最初は「150本もストックがある」という気分的な余裕がありましたが、実際の作業に入ると、なんだか様子が違ってきました。チェックをしていってみると、思いのほか「使えない内容も多い・・・・・・」という現実に直面しました。

 弊社が専門とするイメージコンサルティング事業、印象マネジメントの分野の内容ですので、そう大きく変化はないと思っていました。ところが、やはり時代は流れているのです。「今はこうは言わないなぁ~」「これ、敢えて言うこと?」「当たり前じゃない」ということが想像以上にたくさん出てきてしまいました。

 結局、元原稿を手を入れるリライトに、相当な時間を費やすことになってしまっています。服装でも、身だしなみでも、立ち居振る舞い、コミュニケーションほか、どのカテゴリーで書いた原稿にもいえることでした。

 

変わらないこと、変化続けることの見極め

 このとき、ため息と一緒にふと思い浮かんだ言葉が、「不易流行(ふえきりゅうこう)」

 「不易流行」とは、ビジネスでは「不変的な本質をもちながらも新しい変化を採り入れる」という意味で使われることが多くあります。対極にある「不易=永遠に変わらないこと」「流行=変化を続けること」は、とちらも大切であるということです。

 この「不易流行」という言葉は、数年前、あるクライアントの社長様が新年の挨拶として、全社全社員に向けて発したキーワードでした。時代の先端を行く業界のハイレベルな技術を誇る企業でしたが、こんなエンタテイメント性の高い企業でも、この言葉を大事にするのだと、強く印象に残った四文字熟語でした。

 次々と話題性の高いもの、新しいものばかりを追求するだけでは、根本にはなにも残らないということだと解釈しました。コンサルティングの内容にしても、コラム執筆にしても、話題性の追求や時流に乗るばかりでなく、自社の誇る提供サービスの「揺るがないもの」を明確にする、そこに時代の変化を加えていくことが改めて重要になる、ということですね。

 

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この記事の執筆者

yamakawa midori
山川碧子(やまかわ みどり)

株式会社プライムイメージ代表/AICI国際イメージコンサルタント。2006年からビジネスパーソンの印象管理・印象マネジメント®を中心にサポートしています。著書『4分5秒で話は決まる~ビジネス成功のための印象戦略』。お仕事のご依頼はこちらからお願いします。