■ビジネスシーンのシャツ姿の押さえておくべきポイントは?
クールビズがスタートして10年以上が経過し、今ではネクタイなし、上着なしのシャツスタイルが、夏のビジネスシーンの定番となりました。
最近では、それぞれの意識も実際の服装もカジュアル化が進む一方に感じますが、ビジネスシーンでは押さえておかないといけないポイントがあります。
某シャツメーカーが女性に実施したアンケート調査で、「夏場の男性のビジネスシャツ姿で不快に感じることは?」という質問をしたところ、結果は以下が上位に挙がっていました。
- 汗ジミ
- 肌が透けている
- 胸元がはだけている
さて、改めてご自身で考えてみると、いかがでしょうか?
トップに上がった「汗ジミ」は、ご本人も不快感があるはずですが、汗が目立ちやす色や素材のシャツではっきりわかってしまうもの、汗をかいたシャツが肌にはりついているのは、見ている方も不快という声が多く出てきます。今は快適性を追求した速乾素材も多く出ていますので、汗をかいてもシミが目立たないシャツを選ぶことが必要です。
欧米では、「シャツはスーツの下着」という意識もあり、シャツの下には肌着を着ない人も多くいます。しかし、高温多湿な日本では、現実的にやはり肌着は必須と考えたほうがいいですね。下着を着ていないため、シャツの下に肌が透けて見えることへの嫌悪感は根強いようです。
■涼しさを追求しても見せてはいけないものは?
涼しさを追求したいところですが、「胸元がはだけている」と言われるほど、前ボタンをはずしているのも要注意です。ネクタイをしていないときは、第一ボタンをはずしていても問題ありませんが、それ以上あけて肌を見せていることへの女性の目はなかなか厳しいようです。
その一方で、肌が見えないから良いかといえば、そうとも言い切れません。ボタンを開けた胸元から、下に着ているシャツが見えているのも厳禁。一気に気遣いのなさが伝わってしまうポイントです。
ですが、実際に街を歩いていると、第一ボタンを開けたシャツの胸元から、肌着の丸首見えている人が、思っている以上に多くいます。丸首でなくて、V字の襟元の下着にすれば、解決することなので、これだけは見えない気づかいをしてほしいものです。
肌着の襟も素肌も、どちらも「見せてはいけない」ものです。
また、サイズについても大きなカン違いがあるようです。大きめを着ていれば、風が入ってきて涼しいと思いがちですが、ビジネスシーンでは身幅が太すぎないものを選ぶことも大切です。実際の体型よりも大きめを着ていても、風通しや涼しさの違いは素材による違いが大きいもの。身幅が広すぎるシャツは、ベルト周りがすっきりしないので、だらしない印象になりがちです。
夏場は汗でシャツの襟元や袖口は汚れやすく、傷みやすいものです。数シーズン着用したシャツは、襟元や袖口の汚れが目立たないか、すり切れたり、傷んだりしていないか、チェックすることも必要です。
クールビズが定着した今は、10年前に比べると、シャツの種類も豊富でお手頃価格で買えるようになりました。ちょっと気になれば、新しく買い替えるようにすると、安心ですね。
この記事の執筆者
山川碧子(やまかわ みどり)
株式会社プライムイメージ代表/AICI国際イメージコンサルタント。2006年からビジネスパーソンの印象管理・印象マネジメント®を中心にサポートしています。著書『4分5秒で話は決まる~ビジネス成功のための印象戦略』。お仕事のご依頼はこちらからお願いします。