■傲慢ぶりが大げさなほどストレートに
今シーズンは、TBS系テレビ番組『下町ロケット』の続編が放映されています。阿部寛さんが下町の中小企業経営者を熱く演じている、池井戸潤原作のドラマですが、みなさん、ご覧になっているでしょうか?
リアルタイムではありませんが、私も毎週、このドラマは見ています。毎回、見て思うのが、「こんな言い方をしていいのか」というほど、大企業の社員が中小企業の社長や社員に向けて発する言葉のひどさ、です。
ご覧になっている方はわかると思いますが、大企業に所属しているというだけで、人間はここまで偉そうになれるのか?と疑問に思うほど、この上なくいやな口ぶりのわかりやすい“嫌な奴”ばかりです。中小企業の奮闘ぶりを描くドラマなので、当然の展開ではありますが、大企業の社員の傲慢ぶりが大げさなほどストレートに描かれています。
ものは言い方次第、という言葉があります。そんな『下町ロケット』を見た翌日、親しい経営者の方との情報交換の場で、その話題になりました。
■自分の感情が波立ったら思うこと
話題となったのが、「どうしても言い方がムッとしてしまう人」。
相手は、一般常識は備えている方という前提で、同じような立場でも、言い方や反応、その返しなどに、「えっ?」と感じる相手がいる、ということでした。「どうしてそういう言い方をするのか」「どうしてそんな発想になるのか」と違和感を感じることについて。私をはじめ周りの人も、少なからず似たような経験がありました。
極論を言えば、付き合いをやめればいいだけのこと。ですが、ドラマの設定と同じとは言わなくても、仕事がらみの付き合いで、何らかの関係がある場合、その関係を終わらせることも簡単ではありません。そうなると、いかに自分がストレスなくいられるか、いう自分なりの対応策が必要になります。
この日の話した方の場合は、ファシリテーターとしての訓練をしていることが、常に冷静でいることに役立っていると自己分析をしていました。最近では、怒りをコントロールするアンガーマネジメントが注目されるなど、立場が上になるほど、自分の感情をコントロールすることが重要だと認識されています。
私から見て、「いつも冷静」「常に感情の起伏がない」と感じる人がいます。相手にそのことを伝えると、返ってくるのは、「本来はその反対」という人が少なくありません。その反対というのは、「感情の起伏がある」「不快感が顔に出る」ということで、それを自分自身でわかっているため、それが表に出ない対応をしていることに感心させられます。
自分の感情が波立ったら、「この人とは価値観が違う」と思うこと。
この日、ある人の言葉が印象的でした。「価値観が違う」と考えれば、大半の対人関係のストレスは大きく軽減しそうです。
この記事の執筆者
山川碧子(やまかわ みどり)
株式会社プライムイメージ代表/AICI国際イメージコンサルタント。2006年からビジネスパーソンの印象管理・印象マネジメント®を中心にサポートしています。著書『4分5秒で話は決まる~ビジネス成功のための印象戦略』。お仕事のご依頼はこちらからお願いします。