18年間の負け続けた候補者が逆転!
「香川1区が話題になっているから、ちょっと見てみてくださいよ~」
と言うのは、最近、やけに政治ネタが好きだという仕事関係者。
2021衆議院選の数日前に、その香川1区の候補者について、熱く語ってくれました。
1人は元・デジタル庁大臣の平井卓也氏(自民党)。
香川地盤の代々の政治家家系で、香川県知事も高松市長も支持をしている王道の政治家。
それに対する対抗馬が、小川淳也氏(立憲民主党)。
元総務官僚で、地元のパーマ屋のご子息。その活動がドキュメンタリー映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』にもなりました。
この二人は2003年から闘い続けていて、平井氏が5勝していましたが、5年前の選挙では2100票という僅差。
今回は、遂に小選挙区で18年間負け続けていた小川氏が当選!
興味をもってこの選挙区を見ていた人は、「おお~!」という結果であり、今の時代の時代の流れ、庶民の声が届いたといえそうな結果です。
「見てみてください」と言われたので、それぞれのこれまでのyoutubeをチェックしてみたのですが、本当にこの二人は、バックボーンからその本人の言動まで、何から何までが対照的な二人の候補者でした。
対極の象徴だったバンザイ後の挨拶
象徴的だったのが、小選挙区の選挙結果が出たときの事務所での挨拶。
当然ながら、勝った方は明るく、負けた方は少しトーンもダウンするものですが、やっぱり言っていることも対極的、という印象でした。
勝った小川淳也氏の挨拶はーーーーー
バンザイの後、支援者との親しみあるやりとりをして、
「本当にありがとうございました!悲願の当選~すべての皆様に御礼申し上げます~」と、聞いていてその深い思いが伝わってくる言葉と伝え方、表情に至るまで、「何か期待ができるのではないか?」という可能性を感じるような熱意がありました。
さらに後に続くのが、対立候補への激励、支援者の方々への敬意の言葉でした。18年間負けても支援してくれたという思いがあるからでしょうが、こうした方々へこの場で言葉で率直に伝えらえるということは大きなプラスです。
これは勝ったからの余裕か?と考えると、そうではないような気がします。前回、平井氏勝利のとき、このような言葉がけを対立候補にしていたのかな?と疑問を感じますので。
これに対して、負けた平井卓也氏の挨拶はーーーー
バンザイの後、「まぁ、今回は~」が最初の言葉。ご自身でも納得がいかない結果とはわかりますが、挨拶の第一声が「まぁ~」というのは、よろしくありません。
小選挙区では敗れたが、「仕事をする時間をいただけた」という謙虚な言葉は出ましたが、初代デジタル大臣という実績を前面に出した、ともすると「自分はすごいんだ!」と改めてこの場で言っている、実績を再アピールという印象は否めませんでした。
デジタルが重要なのは当然のこととして、中央での活躍を大きくアピールしている印象を受けたのですが、地元民として聞いてみると遠いところの話に聞こえてしまないかという不安を感じました。平井氏は香川県をデジタル先進県にという思いは強いのに残念。
地元民を声を聞いてみようと、10年近く前に香川に移住した友人に、様子を聞いてみました。すると、選挙前には「多分、平井さんが勝つのでは」とのこと。
結果が出た途端、届いたメールは、「じゅんやくんだったわーーー!高松市民感覚、変わってきたことを確信したわー」と、どこかわくわく、ドキドキが伝わってきました。
↓選挙活動中の小川氏の後ろ姿。襟元のたすきを止めるクリップが目立つのが象徴的。