「予約が取れない店」は本当に良い店か?

COLUMN /

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自分ならば「確かに!」と言いたくなること

 「業界内の常識は非常識」とよく言われるように、自分の業界や職種と全く違った分野で活躍する人からの視点は、目からウロコという話がよく出てきます。

 最近、経営者の方々と深い話しをする機会があります。そのなかで、サロン経営をする先輩女性経営者の話には、これまでの自分の常識を覆すような「へぇ~」「なるほど~」という新鮮な驚きが多々あります。 

 ある店の人気ぶり表すとき、「予約が取れない店」という言い方をします。

 予約が取れないほどお客様が来て、何て夢のような経営状態なのだろう、と思ってしまうのですが、この方の視点は違う!

 「予約が取れない店、ではなくて、うちは予約の取れる店を目指す!」と言います。

 その理由はというと、今日、ツラい状態のお客様が「どうにかしてほしい~」と予約をしてきたとき、「予約がいっぱいなので、1週間後になります~」と言われたら、率直にどう思うかーー。

 私ならば、「今日、ツラすぎるから、予約したいのですよ!」と強く思うはずです。

 世間一般で言われる人気店だから、予約が取れないのが当たり前、という常識が通ってしまうのはいかがなものか? お客様を第一に考えたら、「予約が取りやすい店」でなければいけない、という発想。ちなみにこちらのサロンは広告費ゼロでも集客力のある人気店です。

 顧客としては「確かに!」と、思わず膝を打ってしまいました。 実際にそのために具体的な施策をいくつもしている点もサスガです。

 

コロナ禍でさらに狭い視野で考えていないか?

 そして、もう一つの名言は、「スターは作らない!」

 一般的に考えると、サロン経営をしていてご自身も施術をする立場であると、カリスマと呼ばれることに少なからず憧れを感じるものではないかと思います。

 上に立つ立場である責任とリーダーシップを発揮しつつも、カリスマとその他スタッフという構図でなく、一人ひとりのレベルアップを図ることに力を注ぐ姿勢。これまで知っているサロン経営者とは、ちょっと違うものを感じます。

 これまで経験したきたことと、仕事をしている関連業界でのなかの常識と思っていること。その前提で話しをしていると、コロナ禍で大きく変わった時代背景もありますが、いつの間にか狭い世界と常識でものごとを考えていることに改めて気付きます。

 人は似ている人に親近感を抱くと言われます。

 発想の転換として、自分とまったく違く人、正反対の人と接点をもつと想定外の刺激は受けそうですが、これも一時的な刺激だけで終わってしまいそうです。

 この人とは、何かどこか相容れるところがあるーーという前提が必要。

 そのうえで、聞かせてもらう話(雑談といってもいいようなコミュニケーションかもしれませんが……)は、「へぇ~」「なるほど」が尽きません。これがなかなか良い刺激になります。みなさんには、そんな人、いませんか?

 

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